葬儀に纏わる情報をお届けししくらセレモニーの社長ブログ
エピソード4 「豆腐納棺」
2015.05.28エピソード
おはようございます。さわやかな朝ですね。今日も一日がんばりましょう。
エピソード「豆腐納棺」のご紹介です。(※プライバシーに配慮して、一部フィクションとなっている部分も織り交ぜています)
ご遺体を棺に納める儀式として、「納棺の儀」というものがあります。当店ではプロの納棺師によるラストメイク納棺を推奨しておりますが、ご納棺に立ち会うこともあります。(安心の会会員の方はラストメイク納棺をします)
この儀式は地域により、さまざまなやり方があります。
前にこんな事がありました。
ある郊外で納棺をした時でしたが、その地域では食べ物の「豆腐」を用いて納棺するというやり方でした。
「豆腐納棺」の流れは、その豆腐を納棺の時にみんなで少しずつ食べて、白い豆腐で身を清めるという作法です。
(身を清めるのにお塩やお酒を使う場合もありますし、納棺中に火をつけたお線香の束を手に持ち遺体を見守る係りがいる場合など地域によって風習が異なります)
その時は豆腐の量が多く、かなり余ってしまいました。(木綿豆腐でボロボロになっていましたが)
私が食べたさそうな顔でもしていたからなのでしょうか。(私は絹ごしが好み)
『葬儀屋さんも一緒にいかが?』と喪主様の奥様にお声を掛けていただきました。
「いいえ、私は身内ではないの結構ですが。でも、せっかくなので・・」と経験のために、と一口いただきました。
「うっ、ぬるっ」が口にした最初の感想でした。(豆腐が常温であったまっていました)
もちろん味付けも無いので想像通りの味でしたが、貴重な豆腐納棺を経験する事が出来ました。
最近はめっきり豆腐納棺する機会もなくなりましたが、昔の風習も忘れないようにしたいものですね。